お盆も終わり・・・・

8月ももうすぐ終わります。

今年の夏はどのようなものでしたか?

皆様が楽しい夏を迎えられていればと思います。

 

さて、夏の終わりの納涼怪談と洒落こみましょうか。

 

関東にあるとある大学には元防空壕のような地下室がありました。

もちろん、そこまで広くはないのですがスペースを有効活用しようと

小さめの自習室にしました。

 

元防空壕のような避難所ですので窓もなく出口は一か所。

窓もなくあるのは間仕切りがある机と椅子が並んでいるだけです。

 

とある夕方にそんな所でとある女学生が自習をしていました。

エアコンも効いているなかバイト疲れもあり、寝てしまいました。

 

そして、女学生がふと気が付いた時は真っ暗!

それもそのはず、地下室で窓もなく、微かな灯りさえもない場所。

目をつぶっているのか開けているのか分からないほどの闇でした。

 

パニックになった女学生は今、置かれている状況を必死に考えました。

自習をしていて、寝てしまい、最後に見回りに来た用務員の人にも気付かれずに

扉を閉められてしまったのだろう。出なきゃ、出なきゃ。

 

自習室の間取りを思い出し、自分が座っていた席の位置を思い出し

手さぐりで扉のところまで這いつくばって進みました。

 

これで開ければ帰れる。もう暑くて汗だくで喉も乾いているし

外に出たら深呼吸してコンビニでアイスとジュースを買おう、

そんな期待を胸に扉を引きましたが・・・・・開きませんでした。

 

鍵をかけられてしまっているようです。

 

その時に襲われた絶望感は想像し難いものがあります。

鉄の重たく分厚い扉を何とかこじ開けようと叩いたり蹴ったり

力の限り引いてみたり、何度も何度も試しました。

 

暑さと本能的に抱く闇への恐怖と閉じ込められてしまった事への恐怖が重なり

狂ったように扉を開けようとしました。

 

爪は剥がれ、血だらけになり、泣き喚いても声など届かず絶望しかありません。

 

やがて夜が明け、用務員の人がドアを開けにきました。

そして目に飛び込んできた光景は散乱した髪の毛と剥がれた爪、そして血溜まりの中に

目を見開いてこの世のものとは思えないような苦悶の表情のまま固まった女学生が死んでいました。

 

今でもこの地下室は自習室として開放されています。

そして鉄の扉にはまだ女学生が残した爪痕と染みついて取れない血がついているそうです。

 

そしてこの自習室、夜になるとラップ音がして声のような金属の軋む音が聞こえるらしく

自習室の中でこの音を聞いた者は呪われる、そんな学園伝説までが出来上がっているようです。

 

一時期、話題になった実話が元になっているようなので興味がある方は調べてみてください。